先代猫さん

最愛のL
「先代猫さん」
PhotoshopCS6

猫ラッシュもこれで一度休憩です。
ずっと描きたくて描けなかった、先代猫。
サバ白の♂です。

彼が生きてた頃、私は写真を撮る習慣が無くて、気がついてみれば彼の写真はほとんどありませんでした。
残っている写真もノイズがひどかったり、ブレていたりと、散々なもので……。

せめて、なんとか絵にできないものかと、この一年くらいずっと試行錯誤していました。
ひとまず納得のいく形になったかなぁと思います。
まだまだ描けない部分が多いんですけれど、とりあえず顔はなんとなく面影があるかな。

先代猫については、色々と辛い思い出もあるのですが、今も変わらず大好きです。
漠然と信じていた未来が、たった一夜で全部消えてしまうことの恐ろしさ、あっけなさには今でも背筋が凍り付くようですが、ちょっとずつ振り返って、先代猫とのいい思い出を拾って大事にしていきたいです。

そんなことがあって以降、私は写真をよく撮るようになり、気がつけば一眼レフまで購入していました。
同じ後悔をしないためにも、お嬢様方の日々を激写しまくるしもべでいたいと思います。

思い返すあれこれ

生き物が死ぬ話なので閲覧注意。

先代猫と初めて会った頃、私は怪我の後遺症と持病の悪化で心身共にズタボロでした。
左手の痺れがどうしても消えなくて、そうこうしてるうちに右手まで痺れてきて、「オワタ……」と自暴自棄になってリハビリも治療もぶん投げていた頃、SNS経由で先代猫と出会い、キャッキャウフフの幸せな日々を過ごすうちに、すっかり体調が安定しました。

動物の癒しの力ってすごいですね。
左手の痺れはまだちょっと残ってますけど、日常生活には支障ないレベルです。

それから色々あって、ミケお嬢様を新たにお迎えして、なんとなく丸く収まったと思っていた2年目の冬の夜、先代猫は突然星になりました。
もともと体の弱い子だったのですが、深夜、急に苦しみだして、そのまま病院も間に合わずに亡くなりました。

なんかもう、なんでしょうね、普通ならそういうことがあったらスピリチュアルな方向に走ったりするのかもしれないけれど、私は逆に、あらゆるスピリチュアルな思想が無意味なものになりましたね。
生まれ変わりとか魂とか巡り合わせとか、そういう言葉が、少しずつ冷えていく体温の前で、何の意味も持たないんですよ。
それは私にとって、何の救いにもならなかった。

まともに喋れなくなるほど失意の底にいた私を周りは温かく見守ってくれていたし、ツンツンだったミケお嬢様も心を開いてくれて、そのうちにキジお嬢様と出会って、賑やかな日々を過ごし、今の幸せな暮らしに至ります。
そこに傷や痛みがないわけではないけど、なんかまあ人生ってそういうことの繰り返しかもと思いました。
うまく言えないけれど、なんかそういうものかなと。

どことなく乾いたその気持ちが、それでもかすかな救いのように感じられるこの頃です。